
社会人になると必ず使うパソコンソフトの一つにエクセルがあります。
エクセルはとっても便利な一方で社会人の中にはエクセルができないという残念な社会人も一定数います。
今回は社会人がエクセルをしっかりと使いこなせない理由とその対策についてご紹介いたします。

エクセルができない社会人の根本的な原因
まずはエクセルができない社会人の根本的な原因を見てみましょう。
エクセルができない社会人が勘違いしていること
エクセルができない社会人の1番の問題はエクセルに対する認識を間違えているということにあります。
エクセルを使用する最大の目的はデータの管理になります。請求書の印刷やグラフの作成は適切なデータを加工して生まれる二次的な情報や資料であり、データ管理が適切に行われた上で成り立つ機能になります。
エクセルができない社会人はデータの管理とデータの加工を一緒に考えてしまっています。
エクセルから生まれる二次的なデータである請求書やグラフの作成をデータの管理の段階で行おうとしてしまうとデータ管理の段階でデータ加工をしてしまうため、本来の目的であるデータの集計などが行えなくなってしまうことが大きな原因です。
エクセルができないことから生まれる問題の具体例
✔︎データ管理の段階でレイアウトや印刷のことを気にしてしまう
エクセルは方眼紙のように使うなど見た目を調整することができます。印刷の時に見た目も揃って綺麗ですが、データ管理の段階で印刷を想定しレイアウトを整えてしまうと本来の目的であるデータの管理が難しくなってしまいます。
そもそもエクセルのアプリを作成しているマイクロソフトは印刷の時にパソコンの画面と違うことを公式に認めています。認めているどころか「仕様です」と言っています(開き直っている?)。確認したい方はこちらからいけます。
データ管理の段階で印刷のことも考えてしまうと画面とは違うため予期せぬ印刷結果になってしまうこともあります。印刷については差込印刷でワードと連携させるようにする、どうしてもエクセルで印刷させる場合には印刷用のシートを作るようにしてデータ管理と印刷をしっかりと分けましょう。
✔︎セルの結合を使ってしまう
データの管理の段階で印刷を想像してしまうのは大切なことですが、データ管理のエリアで印刷も行おうとすると見た目の観点などからセルの結合をしてしまいます。
データ管理の段階では横軸に一つのデータをまとめ、縦軸で同一属性のデータ内容をまとめる事が鉄則になりますが、セルの結合を使ってしまうと一つのセルが複数の行もしくは列にまたがってしまうことになります。一つのセルの情報が複数の列や行に跨ってしまうとデータ集計ができなくなってしまいますのでデータ管理の段階ではセルの結合を使わないようにしましょう。
✔︎データの属性を無視してしまう
データを集計する段階では縦列は同一属性のデータを入力するようにしないといけません。
例えば1という数字を見てみましょう。2021年1月1日は日付とわかりますがエクセルの場合は2021年1月1日が日付なのか文字列なのかを指定しないといけないことが多いです。
エクセルに日付としての2021年1月1日で入力すれば日付を+1といった計算式で日付を修正することが簡単にできますが、文字列としての2021年1月1日では+1としても計算はできません。データ管理の段階では入力するデータの属性は揃えましょう。
エクセルを使えない同僚と出くわしたら
もちろん、会社勤めの人は会社の同僚と仕事をすることになります。当然のことながら同僚のスキルレベルはさまざまであり、エクセルが使える人もいれば使えない人もいます。
エクセルが使えない同僚がいた場合の問題点
エクセルが使えない人が同僚にいた場合どのような問題があるでしょうか。
✔︎エクセルの雛形を破壊する
エクセルではデータを適切に管理することでデータ加工ができるようになり、グラフなどの結果が得られます。この結果を得るためにエクセルには先人の社員が作った雛形が存在しますが、エクセルの使い方を知らない人はその雛形を破壊してしまいます。
破壊する理由はさまざまですが、データ管理の段階で見た目を良くしようとしてセルの結合を行なったり変な関数を入力してしまう、もしくは関数を崩してしまうなどがあります。また、タイトル行を印刷しようとしてデータの途中にタイトル行を印刷したりします。
これらの行為は雛形が破壊されてしまうと予期せぬ不具合が発生し得たい結果が得られなくなってしまいます。

そうなると再度構築し直さないといけなくなって非常にめんどくさかったな。
✔︎データ入力で予定と違うデータを入力する
データ管理の段階ではデータを適切に入力する事でデータの集計が行えますが、データ管理を理解していない人はデータの入力で予期せぬデータの入力を行います。
例えば、金額入力で表示を「¥10,000」とするために文字列で入力し「,」(カンマ)や「¥」を入れます。もちろんこれでは金額の計算は行えません。この場合における正しいやり方は「セルの書式設定」で入力した「10000」という数字を「¥10,000」で表示させることです。
エクセルが使えない同僚がいた場合の対応策
では同僚にエクセルができない人がいる、もしくは今後の配置換えなどで新しく来た人がエクセルが使えない人だった場合に備えてできる対策は何かあるのでしょうか
✔︎データの入力しか触れないようにする
基本的にエクセルのことを理解していないひとがいじれる場所を限定しておきましょう。
エクセルができない人で好奇心旺盛な人は色々な部分を触ってしまう事が想定されます。そのためエクセルではデータの新規入力・修正・削除しか行えないようにしましょう。そのためにはシートの保護機能を駆使し必要最低限の機能にか触らせないようにする事が鉄則です。
✔︎データの入力を規制する
エクセルができない社会人はデータの新規入力や修正で予期せぬデータ方法を入力することが想定されます。例えば先に書いた金額入力で表示を「¥10,000」とするために文字列で入力し「,」(カンマ)や「¥」を入れたりしてしまいます。これでは数字として認識されないので適切な結果が得られません。
エクセルができない人が間違った入力を行わないようにデータの入力規制で数字しか入力できないようにするようにしておきましょう。
✔︎極力シンプルに作る
意外と忘れがちなのがコレ。
エクセルが得意だと、ついついマクロなどの機能を使ってしまいますがマクロなど専門性が高い機能はメンテナンスが難しいです。エクセルで雛形を作った人がいなくなるとエクセルのメンテナンスができなくなってしまいます。そもそも仕事は時代によってやり方が変わっていきます。その時に複雑な機能を使いすぎてしまうとメンテナンス性が悪くなってしまいます。
後世の人がメンテナンスをしやすいように極力シンプルに作るようにしましょう。
自分がエクセルができない社会人と気づいたら
では逆に自分がエクセルができない社会人だと気づいてしまった場合はどうすれば良いでしょうか。
既存のエクセルを調べる
まずは何よりも他の人が作ったエクセルについて調べてみましょう。特に自分が使っていて便利が良いエクセルを見てみてどのようなエクセル機能を使っているのかなどを調べて見ましょう。闇雲に勉強をしてもその機能を仕事の現場でどのように使うかは想像がつかないことも多いです。
まずは何よりも自分が使っているエクセルがどのように動いているのか理解しエクセルを勉強するための土台を作りましょう。
もちろん、調べるエクセルの内容を破壊してしまっては業務に支障がおきますので調べるエクセルについてはコピーをしてコピーしたファイルを調べましょう。
勉強してみる
エクセルにはさまざまな機能が備わっていますが、その機能を知るきっかけがないとその機能も使えません。すでに作られた既存のエクセルで使われていない機能は他の勉強から知らないといけません。
ではエクセルを勉強する場合にはどのような方法があるでしょうか。
本で勉強してみる
エクセルの本にはさまざまなレベルのものがあります。自分に合ったレベルの本で勉強をして見ましょう。特にエクセル初心者には「Excel 最強の教科書」というのがおすすめです。
エクセルがある程度使える人には物足りないかもしれませんが、中級者や上級者になるための土台を作るには最適な書籍となっています。3年連続エクセルの書籍で売上1位というのも納得の内容ですね。
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