

失敗をしたらこんなふうに考えるのは誰でも思うものです。
しかし、今落ち込んでいる新人社員の皆さんは今非常に視野が狭い状態になっています。
そのため、必要以上にに落ち込んでしまい自責の念に駆られるという悪循環に陥っています。
でも安心してください。今回の記事を読んでみればそのミスに対して違った視点で考えることができますよ!

ミスで落ち込んでいるあなたへ
とりあえず、今回の仕事のミスについて改めて考え直してみましょう。
一度落ち着いて考えてみてください。
その失敗は先輩たちのいずれかがすでに経験している可能性というのは非常に高いです。過去から受け継がれている仕事のやり方であればだれかが失敗をしていないわけがありません。
もし先輩たちが失敗のリカバリーを迅速に行った場合、先輩方はその失敗を経験済みのため対応できているということです。

自分の失敗はすでに誰かが経験していると割り切ってしまいましょう。
それよりもこの失敗を次に活かしていくほうに考え方を変えていきましょう。
また、落ち込んで悩んで場を暗くするよりも次を見据えている新人の方が先がありそうということで先輩方からすれば印象が良いです。
また、先輩方も同じミスをしているけど対処の仕方を知っているため誰にもばれずにこっそりと対応しているケースも多々あります。
新人社員はその対応の仕方を知らないため話が大きくなりやすいだけの可能性もあります。
もちろん、故意にやった失敗は問題ですけどね!

失敗を見つけたら
では失敗をしてしまったときはどうすればよいでしょうか。
潔く報告
失敗を見つけたら潔く先輩方に報告しましょう。
変に隠してしまうと先輩との関係性にひびが入ってしまいます。仕事は人と人の関係性で成り立つ部分が大きいですから、先輩との関係が壊れてしまうと修復することが難しくなってしまいます。
そもそも失敗をするということは先輩の指示が悪いということも多々あります。
もちろんそれをそのまま言ってしまっては関係に問題が発生しますので、内心で先輩に毒づきながら報告しましょう。
大火よりぼや
問題は大きくなればなるほど後始末が大変になります。
例えば、家のなかで火遊びをしていて自宅の新聞が燃えたとしましょう。この段階で消化すれば被害は自宅の部屋の一部のみで消化のためにはお風呂の水くらいですみます。
しかしながら、これが大きな火事になると、消防車を呼び、近隣住宅を巻き込んでしまうという結果になってしまいます。
問題を発見したら早く報告すればするほどちょっとしたぼやで終わるためたいして怒られずに済みます。
それに意外とあるのが、自分は大きな問題だと思っていても先輩社員達からすればなんてことはない問題であったということです。
問題を見つけたも報告しないでいても問題が大きくなるほか精神衛生上も良くないですし、いいことは何もありません。
早めに報告したらなんてことはない問題という可能性もありますので、さっさと報告してしまい気を楽にしてしまいましょう。
失敗への心構え
では次に失敗への心構えを考えてみます。
後悔はしない
私たちには影響の範囲というものが与えられています。
未来は私たちの生き方で変えられる部分がありますが過去についてはいくら頑張っても変えられません。
できるのは失敗に対する対応のみです。
つまり、いくら過去の失敗を悩んでいても何も進展しないということです。
失敗をして落ち込むのは人間の生理的な反応ではありますが、そこから立ち直るということはある程度の訓練が必要になります。
過去への失敗を悔いているよりも反省をして次の未来を考えましょう。
次につなげる
失敗は成功の素とも言いますが、失敗したならその経験を次に活かしましょう。
次に同じ失敗をしたらどうすればいいのか先輩の行動から対処法を学び、事前に防ぐ方法がないのかを考えましょう。
特に、今回の失敗がなぜ起きたのかを考えそれを業務フローの中のどこで解決すればいいのか、事前に気づくような業務フローにできないのかということを考えてみましょう。
例えば、請求書の金額を間違えたとします。
このとき請求書を送るのは営業のサポートに一度確認してもらってから送付するという業務フローにしてみてはどうでしょうか。
もしくは、請求書の送付は送付期限の1日前には作成するというルールを設け発送日にもう一度確認するという業務フローもありです。
今回の失敗を次に起こさないようなシステムづくりを行なっていきましょう。
次を見据える準備

失敗をしたら気分が塞ぎ気味になるのは人間として当然の反応でしょう。
この状態で「次は失敗しないぞ!」とか考えていても精神状態が安定していないので、結局は決意だけしてしまい次に活かせない意味のない失敗になってしまいます。
失敗した時にガッカリするのは当然の反応として、落ち込んだ状態からいかに立ち直るかというのは大切なスキルですから、これを機に立ち直る方法を身につけておきましょう。
そこでまずは、失敗から立ち直る方法と本を紹介します。
紙に悩みを書き出す
自分の悩みをとにかくノートに書き出すことも自分の心を整理するのに有効な方法です。
これはテキサス大学の社会心理学者、ジェームズ・ペネベイカー教授が明らかにしたジャーナリングと呼ばれる手法になります。
ジャーナリングを行うことで自分の心と向き合うことができ心身ともに健康になる事ができる手法になります。
具体的なやり方は集中できる環境下で一つのテーマについて5〜10分ほど気持ちの思うままにノートに書くだけです。この時きれいに書くことは考えず誤字脱字については考えないでください。
また、手を止めることはしないでください。頭で考えずとにかく手を動かし自分の中で意味が分からなくてもひたすら書き続けることが大切です。終わったら自分の書いた内容を見直すことで自分の気持ちを見つめ直すことに繋がります。
ジャーナリングについてはこちらの本で詳しく記述されています。
自分を受け入れるために
失敗したら落ち込むのは当たり前のことですが、それで自分のことが嫌いになったりしていませんか?
そんな失敗をした自分を受け入れることができず自暴自棄になりかけている新人社員の方には下の本をお勧めします。
失敗なんて誰でもが通る道ですが、失敗は辛いものでもこの本の内容を実践することで強いメンタルが手に入り、他の新人社員の人たちよりも失敗から多くのことが学べるようになります。
その心持ちが成長を阻害しているかも
誰もが失敗をするとわかっていてもその失敗を受け入れられないと思っていることでもしかしたら、あなたの成長の可能性を奪っているかもしれません。
もしかして、人の成長は生まれた時の才能で全てが決まっていると思っていませんか。
これは、親の教育にも問題がありますが、人は常に努力することで成長し人生を変えていくことができます。

しかし、これまでの経験からもしかしたら知らず知らずのうちに人の能力が固定的なものだという固定観念に縛られてしまい失敗から何も学ぶことができない状態に陥っているかもしれません。
そんなあなたにはスタンフォード大学で心理学の教授であるドゥエック氏の本を紹介します。
この本は成功心理学の古典的名著です。
知らず知らずのうちに自分に植え付けられている固定概念に向き合い、失敗をバネに次に生かすことの大切さを学び成長のための心持ちを身につけてみてください。
次に失敗をしないために
とりあえず自分の気持ちに整理がついたら、次に失敗を起こさないようにするための方法を考えましょう。
対処療法
失敗が発生し被害が発生した場合の対処法です。被害を拡大せず、失敗した個所とそれによって影響を受けた部分を修正し通常の状態に戻すことが重要になります。
対処療法を考えるには、失敗によってどのような影響が与えられているのかを把握する必要があります。この失敗によって通常とは違う影響がどこに起きているのか、どのようなことが起きているのかを把握し、それぞれ修正を行っていきます。
対処療法は仕事の流れの全体を把握しておかないといけないのでなかなか難しい部分もあります。
できればあまり行いたくない方法ですが、被害が小さいことがわかっているのであればあえて対処療法的に行うことも一つと考えられます。
予防的対策
失敗をあらかじめ予防するという方法です。
この予防にも二つの方法があります。
構造的予防
仕事のフローを考えていく中でミスがあった場合に業務が止まる、エラーが返ってくるなどワークフローによって失敗をあぶりだす方法になります。
例えば、データベースに商品を登録する際に事前に入力規制を行う方法などが考えられます。半角数字しか受け付けないなどのルールを各自で覚えさせておいても実際の作業の際には忘れてしまうことが多々あります。この時、入力自体を規制し半角数字では入力できないようにしておけばミスは防げます。
自分に与えられている仕事のみであれば好きなようにワークフローを変えることができますが、複数人で行う場合においてワークフローを勝手に変えると予定と違うところでまた違う問題が発生する可能性があります。
ワークフローの変更は注意して行いましょう。
確認的予防
作業内容の成果を確認し、誤りのデータがあるかを確認する方法になります。
いくら構造的に予防しても予防しきれないようなミスは発生します。
その時は、要所要所で内容を確認する必要があります。
内容を確認する場合には複数の項目を同時に確認しないことが大切です。

私たちの脳にはワーキングメモリーと呼ばれる容量があります。
一つのデータを確認する際に複数の項目を同時に確認すると高確率でミスを見逃します。一度に複数個所の精査を行うよりも確認事項を一つに絞り複数回精査したほうがミスを防ぐことができます。
また、「普段からしっかりしておけばこんな確認作業は必要ない」と思うのは止めましょう。
そもそも、私たち人間はミスをする生き物です。作業をしている時間帯や、その時の状況によってパフォーマンスに影響も出ますので、100%ミスのない人なんていません。
かの山本五十六も「人は神ではない。誤りをするというところに人間味がある。」と言っています。だからと言ってミスを奨励はしませんが、人はミスをする生き物だと認識しましょう。
転職がチラついているあなたへ
新人の時に仕事に失敗したら、どうしても次のように考えてしまいます。

自分も同じようなことをミスのたびに考えていましたのでその気持ちはよく分かります。
しかしながら、中堅サラリーマンになって分かりますが、今は非常に視野が狭い状態ということができます。
今の環境が最悪な状況であるため、他の環境がよく見えてしまっているだけと言えます。

大切なことは、気持ちが落ち着いたら自分が今いる会社は他の会社と比べてどこがいいのかという事を知る事です。
ここを知らないで転職のことを考えてしまうとどんどんと「自分はこの仕事に向いていない」と考えてしまいます。
転職サイトに登録することで転職しないにしても他社の福利厚生の情報などを知ることができますので、自分が今いる会社のどこがいいのかということを知るために情報を集めてみる勇気も大切と言えます。
また、転職を考えてしまうということはその裏に自分はこの会社にいたいという感情もあるということでもあります。

転職活動を行なっていないということは、心のどこかで会社に居たいという気持ちがあるわけですそれもどこかで会社に依存している可能性があります。
大切なことは仕事で失敗してもなんとかなると思うことですが、それは会社から独立した精神を持つことで達成できます。
会社から独立した精神を持つことと、会社への愛や忠誠心がなくなるということは別の問題です。
これを機会に、自分と会社との関係を少し見直してみるというのも一つかもしれません。
まとめ
失敗なんて誰もが経験しています。
もちろん失敗をしてしまったら落ち込んでしまうのは人間として当然のことでしょう。
しかし、その失敗は大抵の場合は先輩方も同じような失敗しています。そして、その失敗の対処方法を知っているから人知れず修正しているだけかもしれません。
失敗をした場合は潔く報告し、早めに解決しましょう。
問題はその失敗を次に起こさないようにワークフローなどを見直さないことのほうが問題になります。
失敗は失敗で反省すべきですが次のことを考えて生きていきましょう。